2023/07/30

宇野商店 生うに:1000円


宇野商店
生うに:1000円
@盛岡南公園球技場


この試合の一週間前、事前に色々調べている中でとんでもないスタグルを見つけてしまった。それがこの“生うに“。岩手県山田町といえば雲丹の名産地として名高く、牛乳瓶に入った生の雲丹は三陸の初夏の風物詩として人気を集めている。その生うにがスタグルで食えるんだぜ?そりゃー食べたいでしょー!これは絶対に手に入れなければいけない奴だ。ただ、一つ問題があった。事前告知がないのだ。先週はあったが、今週はない。実際、開店準備を陰で見守りながら様子を伺っていたが、メニューとして張り出されない。うーん、やっぱり先週だけだったのか…。とはいえ、ダメで元々、勇気を振り絞って一応聞いてみる。

「今日は雲丹ないんですか?」
『実は一つだけあるんですよー。』
「!!!。買います!すぐ買います!買わせて下さい!」

何という僥倖!やっぱりダメ元でも言ってみるもんだ。もう、この勇気が学生時代にあれば、好きだったあの子とも付き合えたかも知れなかったのに…。心の中に残る後悔が真夏の岩手で蘇る。隠した記憶は新しい朝に点てた珈琲の苦さだ。ちなみに、私が注文したすぐ後、同じく雲丹目当ての岩手サポーターが来た。その方も私と同じように雲丹があるかどうか聞き、一つしか無い事、それがもう売れてしまった事を告げられていた。本当にタッチの差だった。残念だったね、あの子なら今俺の横で寝ているよ。ついこの前の“ラクレットチーズピザ“の時もそうだけど、やっぱり人生は早い者勝ちなんだよ。欲しいものがあれば誰よりも早く奪い取るしかないんだ。私は今改めてその事を強く実感している。んー、もう少し早く気付きたかった…。

と、いうわけで、手に入れた生うに!
お店の方から先ずは蓋を開け、上に溜まっている汁を啜る事をオススメされたので、その通りにする。うめぇぇぇーーー!!!!!なんじゃ、これ!極上の海鮮スープやん!海そのものやん!割り箸をこのスープに浸してそれをチューチュー吸うだけで無限に酒飲めるよ!しかも、当たり前なんだが雲丹が本当に美味いのよ!濃厚すぎる甘みとコク!生臭さや癖は一切無く、口の中で滑らかにサラッと綺麗に思い出だけを残して溶けていく。美味い、美味すぎる。永遠にチビチビ食べていたい。これぞスタグルのイーハトーブ!雲丹と修羅だ。何故ドレミの歌の「ソ」は青い空なのか未だに腑に落ちなくても、2番の「ラ」の大胆な逃げ方に納得していなくても、この雲丹が尋常じゃ無く美味いのは誰でもわかる。これが小瓶とは言えお値段はたった1000円なんだぜ…?もう、価格破壊なんてもんじゃないだろ。どう考えても、絶対に有り得ない値段じゃん。【1000円で味わえる贅沢選手権】があれば間違いなく優勝候補筆頭!これぞ浪漫とソロバンの並行複発酵!実質タダみたいなもん。こんな凄いスタグルは他にないぞ。

そういえば、いわてグルージャ盛岡のマスコットのキヅールは鶴をモチーフにしている。とりあえず、俺にすぐ米と日本酒をCrane…。



この汁が美味すぎた。


ちなみに、別で醤油も頂いたんだけど、その醤油もめちゃくちゃ美味かった。何の醤油だっかのか?聞くのを忘れたのは一生の不覚…。