カリーブルストとはドイツ料理の一つ。
本来は焼いたソーセージの上にケチャップとカレー粉をまぶしただけの単純な料理だが、本場ドイツでは根強い人気を誇る料理の一つである。ただ、単純だが奥も深く、発祥とされるベルリンでは多種多様なこだわりのカリーブルストを食べることが出来る。ゲルマン魂が息づいているのだ。
しかし、この商品にそんなものはない。
ソーセージにケチャップとカレー粉をかけただけ、それ以上でもそれ以下でもない。こだわりも無ければリスペクトも無い。ソーセージにケチャップとカレー粉をかけただけ、正真正銘それだけだ。
付け合わせのフライドポテトも冷め切ってボソボソ。これで700円。もし、これがカリーブルストという商品名ではなくソーセージ&ポテトなら500円がやっとの商品だ。でも、カリーブルストなら700円になる。浅ましさがエゲつない。
懐かしかなこの感覚。
旧・国立競技場が閉場してから約5年。
久しく味わっていなかった国立クオリティー。
美味いとか不味いとか、ホントどうでもよくなってくる。
「美味くないねーー…」
「そーだねー、全然美味しくないねぇー…」
直ぐ近くにいた若いアベックが言っていた。
はぁ~!?。
当たり前だろー!?
そんなん、食べなくてもわかるだろ!
そもそも買う前に気づくだろ、普通!?
何を言っているんだ!????
ただの言いがかりじゃねーか!
時代は平成から令和へと移り、来年には新国立競技場が完成する。それでも、ここに残るは昭和のスタジアムグルメ。思い出が走馬灯の様に走る。
あぁ、私も経たねぇ…。

