海苔弁いちのや
名物海苔弁：1080円
＠博多の森球技場
東京を中心に高級海苔弁専門店として勢力拡大中のいちのやさん。福岡にも出店している縁からか、今年からアビスパ福岡のスタグルにも登場した。一時期、話題にもなったので知ってる方も多いかと思うが、この海苔弁の人気の秘密はチープなイメージの強い海苔弁をブラッシュアップし、吟味を重ねて選び抜いた極上の素材で作り上げたこと。なんでもそうだが、こだわりにこだわりまくって作られた物は光り輝いている。米は新潟のブランド米・新之助ともち麦を絶妙なバランスでブレンド。海苔はしっかりとした食感の瀬戸内海産・うき流し、宮城県塩釜市の竹輪と高知県・四万十川で取れた青のりを使用した磯部揚げなど、弁当の中に入っている具材全てにこだわりが詰まっている。その中でも特に私が気になったのが肉。三重県松坂名物の鶏の味噌漬けをチョイスする点は、マジでセンスの塊だとしか思えない。と、いうのも、私は親父が松坂出身で、子供の頃からこの鶏の味噌漬け(通称ホルモン)をアホみたいに食ってきた。これは冗談でも何でもなく、松坂で一番美味いのは松阪牛じゃなくこのホルモンだと思っている。このホルモンを炭火焼きで食べた友人達は皆｢今まで食べた焼肉の中で一番美味い！｣と口を揃えて断言していた。当然だ。これはそんじょそこらの美味さじゃない。吉野川でBBQをするため(片道一時間)に松坂までホルモンを買いに行った(片道二時間)のも報われる美味さだ。松阪牛には目もくれず、ひたすらホルモンを食っていた。プリプリのモモ肉も堪らんが、味が染みこんだしっとりとしたムネ肉もめちゃくちゃ美味いのよ。特に某Aコープのおじちゃん(とっくに引退済み…)が作る自家製タレのホルモンは異次元の美味さだった。おじちゃんが感覚だけで作っていたらしくレシピが残らなかった(らしい)のは、日本食文化遺産の消失といっても過言じゃない。と、いうわけで、これ以上はもっと長くなるので本題に戻るが、この弁当にはそのホルモンが入っているんだけど、これが個人的にはイマイチ…。普通に美味いがタレの味も、染み具合も私がずっと食べてきた本物には届いていない。
とはいえ、この弁当全体のパフォーマンスは凄く高いし、めっちゃ美味い。1000円でこれだけ充実感のある味とボリュームの弁当を作るのは並大抵じゃない。松阪ホルモンに思い入れしかない一部の馬鹿を除けばこの弁当に満足しない方が難しいだろう。
以下、説明文書きだし。
米：新潟県産 新之助 大粒で美しく噛むほどに優しい甘みとこくを感じる忘れられない余韻
もち麦：食欲 食感 栄養満点 香りひき立つ高い味わい
海苔：瀬戸内海産 浮き流し しっかりとした食感に海苔本来の包み込む旨味
玉子：元気の源 極上の半熟にこだわり秘伝のたれでひと晩漬けこんだ珠玉
野菜：美容同源 食物繊維 香ばしいごまの油のきんぴら牛蒡
漬物：魚沼産 煮干し醤油 雪国に伝わる伝統の野沢菜
肉：三重県 松阪名物 厳選したとりもも肉を 極上味噌だれで二度三度と焦がし焼いた逸品
揚げ：海苔は青海苔 四万十川 竹輪は宮城県 塩釜市 海が際立つ磯辺揚げ
魚：ふっくらと肉厚 火入れにこだわり低温で揚げた黄金色
醤油：関東本樽仕込み 二二六の自慢のだし醤油
鰹節：鹿児島県産 一本釣り 唯一無二の旨味
タルタルソースは別売りで50円。
人気があるので事前予約での購入がオススメ。
