おどりめんAKIRA
どでかっ！チャーシューまぜそば：1200円
＠町田市立競技場
二郎系ラーメン。
健康志向の人間やビーガンの方は恐らくこの名前を口にしただけで泡を吹いて倒れるんじゃないか。とにかく個性的で、男のあくなき欲求とほんのちょっぴりの罪悪感を全てぶち込んだ唯一無二の存在感が漂っている。そんなラーメンをスタグルで食べさせてくれるのがこちらのおどるめんAKIRAさん。以前は日産スタジアムや等々力でもたまに姿をお見かけしたが、ここ最近は専ら町田での出店がメインになり、町田を代表するスタグルの1つとなっている。私もいつか食べよう…いつか食べよう…と思っていたが、どうしてもあのボリュームを見ると「これ食ったら絶対に他のスタグル食えないよなぁ…」と思ってしまい、完全に日和っていた。情けない話だ。だから、今日は先ずここを食うと決めてきた。空っぽの胃袋と覚悟を持参した。残りのスタグルはとりあえず考えない。食ってから決める。
と、いうことで着丼。
まず、両手にずっしりと感じる重量感。ドデカいチャーシューがまるで捨て身の覚悟で乗り込んできた富樫源次を見下ろす大豪院邪鬼先輩のように佇んでいる。実態より大きく見えるのは多分その覇気のせいだろう。すぐそばにビール瓶を6人で運ぶ塾生たちの幻影も見えるような気もする。見た目のインパクトも凄いが、その見た目が伊達じゃないだけの重さもある。生まれたての子供ぐらいありそうだ。こんなところでまだ見ぬ我が子を抱きかかえる練習をさせて貰えるとは思わなかった。無料でトッピング出来る温泉卵とニンニクは勿論ドーン！特にニンニク。鬼に金棒、ライオンに翼、二郎系ラーメンにはニンニクだ。本来、どれだけニンニクをトッピングするか？は引き換えにできる寿命の量で決めるのが通例。文字通り、命を削る作業だ。ただ、この刻みニンニクの投入が二郎系ラーメンにおいてより勝利を確実にする作業であることを私は知っている。二郎に対する圧倒的勝利は社会的にはむしろ敗北なのかも知れないがこれだけは絶対に避けれない。ただ、AKIRAさんでは量が固定されている。この点は追加料金を払ってでも良いから自由に入れさせてくれると嬉しい。もうニンニクを手にした時点でニオイに関してはもう手遅れなんだから。どうしょうもない。だから、もっとどうしようもなくさせて欲しい。麺は極太平打麺の結構柔らかめでスープはとげが無くマイルド。あの二郎系特有の呪文のようなオーダーが無いことも含めて、ここは女性や子供に対しての配慮を感じる。ただ、麺の堅さは大きく好みが別れるかもしれない。それでも、これだけ美味しく仕上げた上で、このボリュームは素晴らしい。正直、ここ最近は1000円以上出しても、スタグル一品だけでお腹いっぱいになれるようなメニューなんてほとんどない。特に弁当に絶対に唐揚げが入っていないとブチ切れるような食べ盛りの男子学生にとっては本当に神の如き店だと思う。逆に各クラブは次世代の観客を育てたいのなら絶対にAKIRAさんのようなお店に最低一店は出店して貰うべきなんだよ。味良し盛り良し、そして熱意マシマシ。そんなお店は中々無い。サポーターだけじゃなく、クラブにとっても凄く大事なお店だと思うよ。
