イタリア食堂 くってけ亭
牛肉の赤ワイン煮込みと白身魚のムニエル:1200円
@東京スタジアム
私が愛して愛して止まないくってけ亭さん。
その理由は何と言ってもその豊富でバラエティ豊かなメニューの中から好きなものを選べる楽しさと、商品ひとつひとつのクオリティーの高さにある。もう、本当に何を食べても美味しくて楽しい。全国津々浦々、数あるスタグル出店店舗の中でも唯一無二の存在だと思っている。
そのくってけ亭さんだが、2023年シーズンから大きく変わる事となった、なんと、これまでのシステムを辞め、提供される料理がメイン2品+副菜の1メニューのみになるらしい。残念ながら、ご主人の体調面に問題がある事から、致し方なくこのような形になるそうだ。そういう理由なら残念だが仕方ない。それでも、くってけ亭さんが出店してくれる事に喜ぶべきなんだろう。
と、いう訳で事前予約で購入。
今回のメニューは“牛肉の赤ワイン煮込みと白身魚のムニエル“。期待を裏切らない豪華な取り合わせだ。実際、大きな牛肩ロースの塊を香味野菜と共に赤ワインと自家製フォンドヴォーで四時間煮込んだお肉は柔らかく、芯まで味が染みこんだホロホロ仕様。フレッシュバジルとグリンピースのペーストソースがのった白身魚もフレッシュでリッチな味わいだ。一品料理としてのレベルは相変わらず高い。ただ、今回の弁当、副菜のグリル野菜とペンネも含めて全体的に料理の油分&水分が少ない。なので、口の中がゴワゴワして食べづらさを感じる。逆に米は柔らかすぎてバランスが悪い。一品料理なら気にならなかったかもしれないが、オンザライスしている以上はやっぱり気になる。煮込み系のメニューなら目立たなかったかもしれないが、今回の料理が固形中心だけにそれが余計に際立って目立つ。それを差し引いても充分に美味いので満足はしているが、個人的にくってけ亭さんへの期待値は圧倒的に高いのでその点は少々残念だった。まぁ、これは巡り合わせもあるだろう。ただ、これまでは顧客が自分で選ぶ事で責任を背負っていた分、その料理が美味かった時に満足感として跳ね返ってきていた。これからはそれが無くなる。そして、値上げ+サラダも無くなった。正直、くってけ亭さんが他の店より尖っていた部分が無くなった。
ただ、新しい形は試行錯誤の段階のような気もするので、体調に無理のない範囲で今後に期待したい。絶対に期待を超えてくれることを信じている。