2020/11/08

お弁当のこばやし クエンカ流パエリア弁当:800円


お弁当のこばやし
クエンカ流パエリア弁当:800円
@仙台スタジアム


仙台のスタグルと言えばお弁当のこばやしさん。毎年ベガルタ仙台のホームゲームで販売されている選手プロデュース弁当は選手それぞれの好みやキャラクター、出身地等に因んだバラエティー豊かな内容で定番グルメの1つとなっている。しかも、お弁当のこばやしさんは中々挑戦的なところもあって、時々?と首を掲げるメニューもぶち込んでくる。個人的にはそんなところも含めて、愛すべき存在だと思っている

これはそんなお弁当のこばやしさんの新作。
見た目が華やかで美味そうに見えるのだが、残念ながら本家・スペインの料理サイトがこのパエリアを発見するとすぐさまパエリア警察が出動(当該記事)。『”史上最低のパエリア”と評された料理と同じようなものを作った』『もしスペインが新型コロナの影響で日本への入国が禁止されていなければ、バレンシアの人々が日本の天皇陛下に文句を言いに行くレベルの不条理さ』と評され、最後は『復讐の時を待ちましょう』と締めくくられた。

そこまでいう!?笑

たしかに、我々日本人も海外の寿司を見て「こんなの寿司じゃねーよ!」「寿司が何たるものか全く解っとらん!」と思う事もあるが、国王や大統領に文句を言いに行く発想はない。しかも、天皇陛下は世界最古で最後の皇帝である。一般的にはローマ法王や国王、大統領よりも上とされる地位の方だ。その方への直訴、直訴の最上級だろう。


ちなみに、お弁当そのものは普通に美味しい。ここら辺はやっぱりお弁当のこばやしさんだ。安心感がある。海老は食べ難いがスペイン風炊き込みご飯だと思えばかなりイイ感じの様な気もする。ただ、確かにパエリアか?と言われればパエリアじゃない。スペインで本場のパエリアを食べてきた日本人にイメージだけ教えてもらって作ったパエリア感がハンパない。オカンが作るチャーハンといえばいいのかな?あれもチャーハンの様だが絶対にチャーハンじゃない。オカンが作るチャーハンはあくまでも焼きめしで、チャーハンとは完全に別の料理だ。でもその昔、明治海軍の英雄・東郷平八郎が留学先のイギリスで食べたビーフシチューが忘れられず無茶振りで作らせた事で肉じゃがが誕生したように、この弁当が発端となり新たな仙台名物が誕生するかもしれない。日本の食文化はいつだってそうやって発展してきたじゃないか。近い将来、もしこの弁当がルーツの何かが生まれてもスペインの人々と分かり合え無いだろう。それは仕方ない。ただ、ラーメンやカレーの様に受け入れてもらえればうれしいなぁー。その時は、この弁当がルーツになっている事を私は全身全霊で語り部となり次世代に伝えていきたい。迷いなき覚悟に喝采を、それがこの弁当を食べた物の運命の様な気がする。